関邦博氏・神奈川大学教授

誰もが自分のことしか、現在のことしか考えていない現代にあって、閉息潜水、アプネアという新しい領域に挑戦する人たちの組織が誕生したことは素晴らしいことだと思います。
短い人生、しかも一度しかない人生。失敗しないコツは何もしないことである。しかし、そこには何も生まれない。成功するコツは、常に挑戦することである。閉息潜水という未知の世界に挑戦しようとする人たちは、悔いを残さない人生を送ることのできる人たちだと思います。

椎名桜子氏・作家

椎名桜子氏・作家

自らの力だけで潜降し、浮上するアプネアは、単に冒険やスポーツとしての面白さにとどまらず、自分が生きていることを深く実感し、自分の生命を確信するための精神的行為だと思います。

私もまた自分の上に降り積もった日常の垢を、アプネアに洗い流してもらったことのある一人です。

JASが日本のアプネアの土壌を醸成してくれることを期待し、素晴らしきフリーダイバーたちにエールを贈ります。

ウンベルト・ペリッツアーリ氏

Unberto Pelizzari Dear friends of the Japan Apnea Society,with this short message I want to send you all my best wishes for the training of the next monthbut especially for the competition.

Maybe you are not conscious,but youare oficially opening a period:The period of free-diving in the world ofdiving. With you,free-diving gets a recognized sports also in your wonderfull country. I hope that experience of the world Cup in June dosen’t represent only a challenge between many sportsmen. It must be for you the chance of learning new technics of training,breathing,relaxation by knowing many free-divers from all over the world.

This way,when you come back to Japan,you’ll be able to develop this incredible discipline free diving.

See you in Sardinia. Ciao,

親愛なるジャパン・アプネア・ソサエティの皆さんへ。

この短いMessageを贈ることで、皆さんの今後のトレーニング、特に競技会での幸運を祈ります。

意識されていないと思いますが、皆さんはダイビングという世界においてフリーダイビングの時代を公に拓くことになります。つまりあなた達の素晴らしい国で、あなた達がフリーダイビングをスポーツとして認知させてゆくことになるのです。  僕は、6月のフリーダイビングーワールドカップでの経験が、単にチャレンジにとどまらないことを願っています。ワールドカップへの参加は、皆さんが世界中のフリーダイバーからトレーニング、呼吸法、リラクゼーションなどの新しいテクニックを得るためのチャンスであらねばなりません。

そうすることによって、日本に戻ってから、皆さんはフリーダイビングという驚異的な修練をさらに高めることができるはずです。

サルディニアで会いましょう。 チャオ。
ジャックマイヨール氏

ジャック・マイヨール氏

Jacques Mayol  親愛なる日本のアプネアダイバーの仲間たちへ。

既に、あるいはメディアを通じて私をご存知の方の多くは、閉息潜水のパイオニアの一人として長い経験を持ち、今なお現役である私が、自分自身をチャンピオンとは考えていなかったことに気が付かれていると思います。

もちろん最初の頃(1966年)は、競争心があったことは確かです。

それはこの種の競技がI.O.Cに公認されることは決してなく、4年後には、私をはじめ数えるほどのダイバーに対しての制限だったのですが、CMAS(世界水中連盟)によって全面禁止されたからです。

それ以来、私は自身をスポーツマンではなくむしろ研究者と考え、素潜りダイバーの将来に新たな道を拓くために長い年月を医科学に捧げてきました。

この研究は、私を、私の海の従兄弟である潜るほ乳類たち特にイルカに限りなく近づけました。自著「HOMO DELPHINUS」にある私のアイデアや考え方は、今現実のものになろうとしています。人類には真にイルカ的なところがあるのです。そしてこの精神こそが、この数年間というもの私を導いてくれたものです。

私は競技としてのダイビングには反対です。イルカたちが、仲間内で誰が最高で誰がチャンピオンかを知るために競うとは思えません。自惚れに走る、自己陶酔に向かう素潜りダイバーたちは、いつか死にも結びつくゆゆしいアクシデントに遭遇します。

「喜び」、「海との一体化」、「他のアプネアダイバーたちとの誠実な友愛」そんな精神のもとチームで潜るという考え方は、私の見解である「人間的な閉息潜水」に適っています。私は「ジャパン・アプネア・ソサエティ」の精神を積極的に支持します。そして全員に対し、世界30カ国からやってくるダイバーたちとのアプネアゲームとミーティングでの幸運を祈ります。

これは「イルカ的に」というだけではなく、真のHOMO DELPHINUS(イルカ人間)世代に、21世紀に向けての道を拓く方法でもあると思います。

健闘を祈っています。